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個別記事の管理2010-03-30 (Tue)

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サイゴン・タンゴ・カフェ (角川文庫)サイゴン・タンゴ・カフェ (角川文庫)
(2010/01/23)
中山 可穂

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 読了後真っ先に頭に浮かんだ言葉は「あ~やっぱ買ってよかった~・読んで良かった~・中山可穂サイコ~」でした。
「マラケシュ心中」はきっと作者の一時の気の迷いだったんだな。もうもうこんなに洗練されたたくさんの変化球持ってるんじゃん! と思わず電車の中で独りごちてしまいそうでした。ハイ、今回も揺れる車内で読みました。あっという間でした。最近では通勤時間が貴重な読書の時間と化してます。家で読むとすぐ爆睡状態となる自分て一体……。

現実との三分間   
フーガと神秘
ドブレAの悲しみ
バンドネオンを弾く女
サイゴン・タンゴ・カフェ
の5編収録。

 もう、やられましたッ! 参りましたッ! と顔は知らぬ間にニヤついていたと思う。同性愛関連はかなり薄まっていて、扱うテーマはホントにもう様々。脱帽です。
「現実との三分間」では業務上横領を扱ってます。硬派な社会派ドラマを連想しましたが、う~んそうでもなく、恋愛主体でもなく、これはちとイマイチでした。

「フーガと神秘」では嫁ぐ娘を想う母親の心情をきめ細やかに。たとえば、娘のダンナとなる男に対して抱く不満とか、娘の刹那的で楽観的な生活設計に気を揉むところとかが非常に巧く表現されている。と同時に、決して母親に成りえないであろう作者の心情も併せて思い量ってしまい、読んでいるこちらが何とも複雑な心境になってしまいました。 このハナシは一見ほのぼのしているようでありますが、実は近親相姦という暗く重いテーマもはらんでいます。終盤、トラウマから脱却を図ろうとする、ヒロイン典子の実父への激しい心情の吐露が痛快。

「ドブレAの悲しみ」は、自分的に「レオン×猫猫ファンタジー」だな~と。← ワケ判りませんよね。スミマセン。
 ブエノスアイレスを舞台にした暗殺者にまつわる話。語り手は猫。ちょっとしたサスペンスか? と思いきや、ラストはファンタジーとギャグ? のオチ付き。こう来るか~? と笑いをこらえるのに必死でした。こういう話も書かれるんですね。

「バンドネオンを弾く女」は中年期にさしかかった女の焦燥感を。ヒロイン鈴子の、ダンナの浮気に加え平凡な主婦として在ることの虚無感の描写が恐ろしく上手いです。作者はこんな想いとは無縁の、真逆の境遇にいるはずなのに。正妻と愛人という現実にはあり得ないコンビがタッグを組んで? 一時の現実と日常からの脱出という発想が面白かった。

 そして大トリ。表題作でもある「サイゴン・タンゴ・カフェ」はやはり中山可穂テイスト満載! 初期作品のような激しさは無いけれど、落ち着いた、よく練り込まれた上質の同性愛短編となっております。読んでいてなぜか吉屋信子と門馬千代の関係を連想。
 切っても切れない固い絆で結ばれた恋人同士の、年老いても変わらぬ穏やかな愛情がヒロイン穂波のモノローグ形式で展開していきます。この穂波サン、ドブレAの猫ちゃんと同じく強烈に作者が投影されてるよね。

 どの作品もスパイスはタンゴ。タイトルは総て曲名らしい。1つも聴いたことがないので、なんだか無性に聴きたくなった。その気にさせる中山可穂。巧いです。テクニシャンです。



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Theme : 最近読んだ本 * Genre : 本・雑誌 * Category : 中山可穂
* Comment : (4) * Trackback : (0) |

* by 伊織
コレ、私も買いましたよ~!!
まだ未読でいつになったら読めるかわかりませんが^^;

同性愛ものではないんですね~。中山さんの著書だからてっきり思い込んでました。
あ~、早く読まなきゃ☆

とっても参考になりました♪


Re: タイトルなし * by 惺
> 伊織様☆

最後の「サイゴン~」だけは少し同性愛テイストですが、あとは違いますよ~。なかなかに面白かったです。短編集なんで読みやすい♪ 他ブログさんでも評判よろしいようで。 

もうすぐ3月も終わりですね……またまた来月からもヨロシクお願いします!

面白そう * by Friday
面白そうですね.
実は中山可穂さんの本って読んだことがないので,
これをきっかけにご紹介の本を買ってみようかな.
でも,気に入ってしまうと,また積読本の山が増えてしまうかも...

Re: いらっしゃいませ♪ * by 惺
> Friday様

同性愛がメインテーマの作家さんなんで、それをふまえて読むといいかもです。
とはいえ、男性のファンや読者もいらっしゃるみたいです。おススメは「白い薔薇の淵まで」ですが、かなりディープなので(作品はとてもいいですョ)、この「サイゴン~」が比較的読みやすいと思います!

そうそう、Friday様のレビューを拝見したら、「神曲」懐かしくなって再読するつもりです!でもブログにUPするのはいつになることやら。

またお越しください!

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