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個別記事の管理2011-12-29 (Thu)

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赤×ピンク (角川文庫)赤×ピンク (角川文庫)
(2008/02)
桜庭 一樹

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 今年最後の読書はこの作品になりました。角川文庫の桜庭一樹シリーズは結構好きなので期待して読了。以下BOOKデータベースより内容。

東京・六本木、廃校になった小学校で夜毎繰り広げられる非合法ガールファイト、集う奇妙な客たち、どこか壊れた、でも真摯で純な女の子たち。
体の痛みを心の筋肉に変えて、どこよりも高く跳び、誰よりも速い拳を、何もかも粉砕する一撃を―彷徨のはて、都会の異空間に迷い込んだ3人の女性たち、そのサバイバルと成長と、恋を描いた、最も挑発的でロマンティックな青春小説。

File.1 "まゆ十四歳"の死体
File.2 ミーコ、みんなのおもちゃ
File.3 おかえりなさい、皐月


 登場するのは皆女子ばかり。21歳のまゆ、共に19歳のミーコと皐月。共通しているのは少女から女性に変わろうとしている微妙な年齢だということ。
 これって最初はラノベレーベルで発表されたんだよね? でもその割にはちょっと重い内容もはらんでいるかと。特にFile.3の皐月のエピソードなんかは特に。
 FtM(性同一性障害)をテーマに盛り込んでいて、もちろんわかりやすいストーリーにはなっているけれど、その自分の性に悩み苦しむ皐月の葛藤なんかは一般文芸作品としても読み応えあるんじゃないかなって思った。

 舞台は六本木の廃校となっている小学校。そこで連夜行われる非合法のキャットファイト→興行としての女子同士の取っ組み合いの喧嘩。
 その奇妙な世界に迷い込んでしまった心のどこかに傷を負うワケありの少女たち。大勢のギャラリーの視線に晒され八角形の檻の中で繰り広げられる格闘。その戦いの瞬間だけは「素」の自分に戻ることができるという彼女たち。キャットファイトと似たような傷を持つ少女たちを通じて「自分」とは一体なんなのだろう? と問い質し、過去を乗り越え、未来に向かって突き進んでゆく姿がものすごく潔い。

 どの少女のエピソードもものすごく凝っていて面白い。ヤンデレ系・女王様系・少年系と、それぞれ個性的なキャラクター配置もなかなかのもの。その彼女達が負う心の傷も親の虐待・優等生・FtMと様々で「抑圧」というのが共通項なのかな。その彼女達が互いにリンクしあって影響を与えながら、次第に心を解放してゆく──という展開がやたら清々しかった。なまぬるい友情モノではもちろんなくて、皆痛い。痛くて妙にサバサバしている。けれどそれこそが若さであって、傷ついても後に引かない柔軟さなのであり、前へ進もうとする原動力なのだと思った。

 キャットファイトとか、指名料とか、SMとか。扱っている素材はかなり刺激的だけど、基本は少女から大人への脱皮・成長がテーマなのだと思って読んだ。
 タイトルの「赤×ピンク」というのも、赤=オトナ、ピンク=子供。
 なので、自分の中で少女と女性が戦い、葛藤している姿を表現しているのかなー? と、勝手に解釈させていただきました。ほぼ10年前の作品だけど、ちっとも古臭くないねー。充分今でも通用するなと。それほど作者サンのセンスが良いのね、と改めて感心してしまったのでした。


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 桜庭一樹
* Comment : (4) * Trackback : (1) |

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Re: 鍵コメ様☆ * by 惺
こちらこそお世話になりました!
鍵コメ様は自分にとって心のオアシスです。
癒しと言ってもよいかと。
お忙しいのにご訪問くださってありがとうございます!
ご自身も体調崩さぬようお気をつけください。

良いお年を * by 風竜胆
こちらこそ色々お世話になりました。
来年も引き続きよろしくお願いします。
ところで、桜庭一樹、私もだいぶ読んでいますが、レビューの書けてない物がたくさんあります。面白いかどうかに関わらず、私にとってレビューを書きやすい作家と書きにくい作家がいるようで、桜庭さんは後者のようです。作品は大好きなのですが。

Re: 風竜胆様☆ * by 惺
こんばんは!

>レビューを書きやすい作家と書きにくい作家がいるようで、
わかります~。自分もいます。
読んでしまった後でいつも唸る、困る、悩むんです。
ムリムリ書いちゃいますけど…(>_<)

本が好き! ではいつも楽しませていただいてます。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

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赤×ピンク
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