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個別記事の管理2010-04-01 (Thu)

ご訪問ありがとうございます☆

ラッシュライフ (新潮文庫)ラッシュライフ (新潮文庫)
(2005/04)
伊坂 幸太郎

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 時間があったので一気に読了。
 いわゆる群像劇というのだそうだ。はっきり言ってものすごい感動や血湧き肉躍るといった高揚感は無い。が、淡々と進行する語り口に加え、完全無欠というべき緻密な構成に舌を巻く。
 それぞれ何の関係も無いような平行線をたどっていた5組のエピソードが、ミステリー要素をはらんで次第次第に絡み合い、一つの結末へと束ねられ収斂していく様は鮮やか。
 行間の奥深くに沈んでいた人間関係が、終盤になるにつれて意外な繋がりをもって浮かび上がってくるところにも思わずニヤリとしてしまう。

 そして憎いなァと思ったのはラスト。拝金主義者の戸田とリストラされ無職の豊田との場面。
「金で買えないものはない」と言い放つ戸田が、金おろか職さえリストラで失い、さらに生きる意味さえも失いかけていた豊田に見事に打ち負かされる。この対比に作者の巧さを感じた。
 社会の底辺で生きているこの豊田といい、姑息な泥棒であるはずの黒澤、真面目一辺倒で戸田に潰された佐々岡等々、これらのキャラクターが妙にすがすがしく、魅力的。
「ラッシュライフ」 ──豊潤な人生の意味を改めて考えさせられてしまう。陳腐な言葉だが金や地位や名誉では決してないのだ。
 あ、そうそう、忘れちゃならない重要なキャラ。豊田と行動をともにし、彼の心のよりどころである薄汚い老犬。この犬にこそ影の主役という称号を与えてあげたい。

 心揺さぶる感動的な名作というよりも、徹底的に練られたプロット技術による名作といったところでしょうか。
 うん、かなり影響されて自分も何だか今回は語り口が堅いような気がする。



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Theme : 最近読んだ本 * Genre : 本・雑誌 * Category : 伊坂幸太郎
* Comment : (2) * Trackback : (0) |

過去記事に失礼します。 * by 読書系女子
伊坂幸太郎さんの本はいろいろ読んでみたいです。
このかた、かなりの書き手ですよね。

>完全無欠というべき緻密な構成に舌を巻く

となると、すごく読みたくなります。

Re: 過去記事に失礼します。 * by 惺
> 読書系女子様v-353
読んだのかなり昔なので記憶曖昧ですが、ものすごく巧いな~という印象。
道尾秀介とはまた一味違った面白さ!
他の本も読んでみたいけど、まだまだ先になりそうe-263
コメントありがとうございます☆

コメント







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