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個別記事の管理2012-01-14 (Sat)

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 タイトルがね、好きです。でも内容は自分が思っていたものとは違ってました。以下BOOKデータベースより内容。

この感覚は、決して悟られてはならない。
人には言えない歪みを抱きながら戦前~戦後の日本をひとり生きた女性を描く表題作のほか、ラスト一頁で彼岸と此岸の境を鮮やかに越える「巻鶴トサカの一週間」など、名手・皆川博子の傑作短篇七篇を収録。

少女外道
巻鶴トサカの一週間
隠り沼の
有翼日輪
標本箱
アンティゴネ
祝祭 
 …どれも極上の7篇収録。

 短篇集だったんですね。自分はてっきり表題作のみの長篇だと思ってました。
 端的に言うと和テイストの幻想小説と位置付けて良いかな。各ストーリーに何かしら共通しているモチーフが生・死・戦争。
 それから登場人物の強烈な、或いはそこはかとない死への願望というのも読みとれたような。

少女外道
 少女・久緒の少年・葉次に対する複雑で歪んだ想い。それは彼女の生涯を通して心の裡に棲み続ける。自分的にはそれは久緒の伝えきれず、押し殺し続けた葉次への密かな愛情だと思ったり。
巻鶴トサカの一週間
 巻鶴トサカという奇妙な老女の死をきっかけとして、急速に寄りそい深まる男女の愛。ラストが余韻に残る。
隠り沼の
 生まれる前から業の深い一人の少女。その彼女の内面と心理がとても怖くて謎。鮮やかな場面転換、無意識下の自殺願望の少女の死の情景がなんとも幻想的。
有翼日輪
 自分的に一番印象に残った作品。とある一人の男性の回想形式で綴られる。戦時下での子供時代。友人の兄に憧憬の念を抱く自分の強烈な願望。それはその兄の死。
 果たしてその兄は事故で片脚を失い将来を悲観して自殺。そのきっかけとなったのが、何を隠そうその少年だった──少年の歪んだ愛情が凄まじい。
標本箱
 たくさんの鉱石が収められた標本箱にまつわる叔母の過去。少女・倫は謎めいた叔母の真の姿を知ろうとする。ラストは幻想的ともちょっとホラーとも。
アンティゴネ
 戦時下、地方の少女と東京から疎開して来た少女との友情譚。戦争によって引き裂かれた友情を再び取り戻そうとするヒロインの決意が力強い。
祝祭
 ひとりの女性の幼少期の回想。出征して亡くなった青年への追憶と自らのそう遠くない死への畏怖。荘厳な生と死の想いを描写したラストが秀逸。

 どれもこれも一筋縄ではいかない秀作ばかり。どの作品も背景には「戦争」が見え隠れしていて、重要なモチーフとなっている。声高に反戦を訴えるのではなく、静かにともすれば分からないくらいに、それほど微かではあるけれど争いの愚かさをも描いているなあとしみじみ。
 お得意の別の時系列のエピソードを最後に巧く収斂させてゆく、という構成も健在。プラス幻想性もミックスさせたりと、作者サンの魅力溢れる品ぞろえです。
 長篇・外国モノも良いけれど、真逆の和モノ・短篇集も堪能させていただきました。

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