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個別記事の管理2012-02-03 (Fri)

ご訪問ありがとうございます☆

    

 お邪魔しているブロガーさんのレビューで知った作家サン。ホントは別の作品を読みたかったのだけれど図書館に所蔵無し。なので同作が収録されているコチラを読了しました。以下MARKデータベースより内容。

谷崎潤一郎に見出された華やかなデビュー、『新青年』編集の洗練された手際、そして衝撃的な事故死…
1920年代の神話の中に安置されている渡辺温の生涯にわたる文業から、主要作品や単行本未収録作品を中心に、小説、随想、シナリオなどを収録。


 古典好きな自分にはとっても面白かったです!この 渡辺温 という作家サンは初めて読むのですが、上記の内容にもあるとおり若くして事故死してしまった夭折の小説家。耽美・幻想小説も手掛ける谷崎潤一郎に見出されたというから、その作風もどちらかというと耽美的。最後の落とし所(いわゆるオチ)がなかなかのもの。
 創作(短篇集)・シナリオ・映画随想・座談・習作・筆名遊戯(女性名で発表した作品)と、さまざまな作品・著作が読めてお腹いっぱいの本作です。
 たくさんある作品の中から特に印象に残ったものをいくつか。→どれも皆印象残りまくりなのよー! でも全部は書ききれない…(>_<)

少女
 短篇集によく出てくるキャラ「井深君」初登場。30歳前後でありながら外見も内面も若いもしくは若く見られがち。中山帽を被り、ダンヒルのパイプを銜え、粋にステッキをついて散歩するのが好きな彼。その彼がとあるレストランで出会った少女。無銭飲食を責められ泣き崩れている少女に井深君は颯爽と助け舟を出すが……。嘘が現実となってしまった微笑ましい短篇。

 「少女」と似たモチーフの作品。同じく「井深君」も登場。銀ブラを満喫していた彼は一人の風変わりな少女と出逢う。ひょんなことから共に食事をすることになるが……嘘が嘘を呼び意外な顛末に。「少女」を騙したつもりが「少女」にしてやられる「井深君」。そしてラストのオチがまた飄々としていて愉快。
父を失ふ話
 これはなんとも異色作。父親蒸発譚なのだけれど……その父親と息子の年齢差がなんと10歳! 自分を捨て行く父親を波止場で見送る息子……なんとも不可解なそれでいて妙に余韻の残る1篇。

 嘘が取り持つ女優と売れない童話作家との恋。
可哀そうな姉
 仄かな耽美と幻想の香りとブラックな展開。実の姉弟ではない二人の悲劇的なストーリー。少年から大人になろうとしている弟の心の暗黒な部分が怖い。弟の一人称で語られる文体が恐ろしく丁寧な分、その裡に秘められた彼の残虐性が余計際立つことこの上なかった。
アンドロギュヌスの裔
 これが読みたかった作品なのでした! 一人の下士官の青年Y君の悲恋と成長譚。
 女優に恋焦がれるY君。到底手の届かない恋だとわかっていながらも諦めきれず、ひょんなことから娼婦に騙されそうになる。それをきっかけに単なる憧れの恋から卒業し、真の愛情を手に入れるまで。
男爵令嬢ストリートガール
 タイトルがめちゃめちゃ良すぎでしょ! 
 「男爵令嬢」と呼ばれるストリートガールに翻弄される「松原君」の軽快なストーリー。ストリートガールの魅力がハンパないです!

 その他書ききれないのでタイトルだけでも。
モダン夫婦抄
影 … 谷崎潤一郎に見出されたという作品。映画のシナリオとして応募した作品とのこと。「ドリアン・グレイの肖像」のエッセンスがちらほら。
赤い煙突
指輪

 等々。もっとたくさんあるんですけどね。
 「新青年」という、横溝正史が編集長を務める雑誌で主に発表された作品ばかり。時代的には大正末~昭和初期にかけて活躍したらしいです。
 若くして亡くなったのが本当に悔やまれる作家サンだなあと。もっと存命であったならばきっと素晴らしい作品を残していたであろうのに。
 有名作家・有名作ばかりではない、このように忘れ去られそうな、過去に埋もれた作家の作品も自分は読んでいきたいなと。ひさびさに心の琴線に触れた作品に出会えたような、そんな嬉しい読書でした。

   

 ホントはこっちが読みたかったのだ! ジャケ画といいとっても雰囲気あるよね~!


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 叢書新青年 渡辺温
* Comment : (2) * Trackback : (0) |

* by semicolon?
このジャケットは本当に良いですよね!
私はこの時代の銀座にもの凄く憧れてしまいます。

Re: semicolon? 様☆ * by 惺
こんばんは!
> このジャケットは本当に良いですよね!
> 私はこの時代の銀座にもの凄く憧れてしまいます。
ホント、semicolon?サンが読んだ方の書籍が読みたかったんですけどね…(>_<)
自分的に大正~昭和初期の時代が好きなので(特に少女文化)
こういった文学作品も大好物なのです。
ご紹介ありがとうございました!

コメント







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