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野蛮人の図書室野蛮人の図書室
(2011/11/30)
佐藤 優

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 変わったタイトルといかにもなジャケットに惹かれて借りてみました。著者サンについて自分はまったく存じあげなかったのですが、元外務省の方だったらしいです。その方の書評集なのだなあ……と漠然とした予備知識で読了。以下BOOKデータベースより内容。

日本人は、所詮野蛮人である!というスタンスに立って物事を考えると、脳みそから力が抜けて、ラクに知識が頭に入ってくる。
当代随一の読書家であり、教養人、佐藤優氏が、若いサラリーマン(野蛮人)がいま何を読めば必要にして十分なのかを懇切に教えてくれる。
何者かに騙されないで生きるために。大人になるための必要十分な「教養」が身につく画期的・必携のブックガイド。


まえがく 「ようこそ、ラズベーチク・ライブラリーへ」
第一章 人生を豊かにする書棚
第二章 日本という国がわかる書棚
第三章 世界情勢がわかる書棚
第四章 頭脳を鍛える談話室
あとがき 司書室にて


 第一章から第三章までが主に書籍の紹介&書評の数々。圧倒的な量にビックリです。自分的には第二章までがかなり楽しく読めたかな。
 特に第一章。読了済みの本も何冊かあったので、その内容を思い出しながら読み進められてかなり面白かった。
 中でも ウミガメに見る女の本質──かわいさの陰に潜む「肉食系女子」の本性 とか!!!
 取りあげられている本は各テーマそれぞれ2冊づつ(毎回そうなのだ。コレは定番)。
 例の肉食系女子の場合は、平山廉「カメのきた道──甲羅に秘められた2億年の生命進化」 と 坪田譲治「新版 日本のむかし話3──浦島太郎ほか全17編」
 浦島太郎が助けたカメは実は乙姫の化身であって、坪田版「浦島太郎」では竜宮城から帰った浦島太郎は一羽のツルになってしまい、その姿を見るために乙姫もカメになって浜へはいあがっていたのだとか。浦島太郎をなんとかして自分の夫にしようとあれこれ策謀する「肉食系女子」として乙姫を捕える着眼点がね、もう愉快すぎる。
 そんなカンジで第一章は文豪・司馬遼太郎や松本清張から話題作「1Q84」まで、さまざまな書籍を取り上げ、著者の独自の評が冴えまくってます。

 第二・三章は主に政治・テロ・戦争・領土等に関する書籍多し。著者が元・外務省出身ということで、さらに世界情勢関連の知識も豊富で本格的書籍がずらりと並ぶ並ぶ。
 日本が抱える様々な問題に関する書籍が実に良く網羅されていて、それでいて簡潔でわかりやすい書評がなされているのでとても助かる。

 ラスト第四章では、四人の各界著名人との対談形式。自分的には「テンペスト」の著者池上永一氏との対話がなかなか鋭いかなと。その「テンペスト」は19世紀の琉球を舞台にしているのだけれど、実は現在の沖縄の状態にも当てはめることができるのだとか。基地問題とかね。

 想像以上に硬派な書評でありました。自分が普段まったく読まない政治・世界情勢関連の著作がたくさん紹介されていたのでかなり参考になった。
 この方の著作で 「功利主義者の読書術」 というものもあるそうなので、そちらも読んでみたいなと。



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