07≪ 2017/08 ≫09
12345678910111213141516171819202122232425262728293031
個別記事の管理-------- (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
* Category : スポンサー広告
|
個別記事の管理2012-04-27 (Fri)

ご訪問ありがとうございます☆

綺譚集綺譚集
(2004/08/05)
津原 泰水

商品詳細を見る

 「バレエ・メカニック」で俄然お気に入り作家となった津原泰水。他の作品も読んでみたくて評価の高いこちらの作品を読了。以下BOOKデータベースより内容。

天使へと解体される少女に、独白する書家の屍に、絵画を写す園に溺れゆく男たちに垣間見える風景への畏怖、至上の美。生者と死者、残酷と無垢、喪失と郷愁、日常と異界が瞬時に入れ替わる。―綺の字は優美なさま、巧みな言葉を指し、譚の字は語られし物を意味する。本書収録の十五篇は、小説技巧を極限まで磨き上げた孤高の職人による、まさに綺譚であり、小説の精髄である。

天使解体
サイレン
夜のジャミラ
赤假面傳
玄い森の底から
アクアポリス
脛骨
聖戦の記録
黄昏抜歯
約束
安珠の水
アルバトロス
古傷と太陽
ドービニィの庭で
隣のマキノさん


 圧倒的な筆力とバラエティに富んだ素材・切り口に個人的に感動しっぱなしの15作でした。
 おそらく幻想・耽美小説にカテゴライズされるのかなあ。かなりグロテスクな作品もあったりしたかと思うと、日常の断片を切り取ったような作品もあったりして。自由自在に代わる文体と作風。ただただ素晴らしいなあ……とため息モノ。印象に残った作品をいくつか。

天使解体
 惹かれるタイトルとは裏腹にかなりグロテスク。車で轢いてしまった少女の死体を天使に見立てて損壊してゆく話。男子二人の狂気が凄まじい。
夜のジャミラ
 どちらかというとホラー譚。自殺した少年が語り手。学校に巣くう救われない魂の少年少女たちが繰り広げる恐ろしい世界。語りが可愛らしいだけに逆にゾッとすること請け合い。
黄昏抜歯
 親知らずの痛みにを通してとある女子の心象風景を。彼との行き詰った関係と鬱屈した真理。ラストに垣間見る心の明るさが救い。まったりとしたテンポが心地よい。
約束
 死んだ少年の霊が愛した少女の生涯を見守る話。切なく哀しく美しい。
アルバトロス
 とある国の戦時を背景に背徳・禁断の愛情を淡々と描写した作品。過激なシーンの連続なのに少しもくどくなく流麗。抑圧され切羽詰まった状況下の歪んだ愛情が哀れを誘った。

 他にもまだまだあるんですが、かき切れない~(>_<) 
 時に精緻で気品を感じさせる文体であったり、まるで舞城王太郎のような句読点がほとんどなくクセのある文体であったり、日常のまったりとした文体であったりと、技巧・技術の限りを尽くした作品の数々。もちろん飽きることなくページをめくる手がとまらなかった。
 生と死・日常と非日常が自然に絡み濃厚なエロティックさも感じさせながら展開する作品群。男性作家でありながらこの濃くて繊細なテーマと描写は素晴らしいなと。少しだけ皆川博子を彷彿とさせる感も。しばらくぶりに全作読破したくなると思った作家でした。ジャケ画も素敵すぎです!


blogram投票ボタンにほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ人気ブログランキングへ
☆いつも応援ありがとうございます☆
関連記事
Theme : 幻想文学 * Genre : 本・雑誌 * Category : 津原泰水
* Comment : (2) * Trackback : (0) |

* by ひいち
こんにちはー☆

前回紹介されていた、「バレエ・メカニック」も興味シンシンでしたが、こちらも良さそうですねー☆☆
装丁も好み(^-^)

Re: ひいち様☆ * by 惺
こんにちは!
おかえりなさいませ☆
ホントに装丁きれいすぎで…(>_<)
個人的に好きな作風なのでものすごーく楽しめました!
ちょっと(かなり?)個性的な作家サンなんだけどね…フフ

コメント







管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。