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個別記事の管理2010-04-15 (Thu)

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ロリータ (新潮文庫)ロリータ (新潮文庫)
(2006/10)
ウラジーミル ナボコフ

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 「不思議の国のアリス」と双璧を成す、「ロリータ文化」や「ロリコン」という言葉の原点ともなった作品。
いや~自分のイメージとしては、18・9世紀あたりのイギリスorフランスの貴族社会を舞台にした、一人の少女偏愛男子の回想録のようなモノを想像していたのですが……まったく違いました。以下ウィキよりあらすじ。

ヨーロッパからアメリカに亡命した中年の大学教授である文学者ハンバート・ハンバートは、少年時代の死別した恋人がいつまでも忘れられない。その面影を見出したあどけない12歳の少女のドロレス・ヘイズ(Dolores; 愛称ロリータLolita)に一目惚れをし、彼女に近づくために下心からその母親である未亡人と結婚する。母親が不慮の事故で死ぬと、ハンバートはロリータを騙し、アメリカ中を逃亡する。しかし、ロリータはハンバートの理想の恋人となることを断固拒否し、時間と共に成長し始めるロリータに対し、ハンバートは衰え魅力を失いつつあった。
 ある日突然、ハンバードの目の前から姿を消したロリータ。その消息を追って、ハンバートは再び国中を探しまわる。3年後、ついに探し出すが、大人の女性となった彼女は若い男と結婚し、彼の子供を身ごもっていた。哀しみにくれるハンバートは彼女の失踪を手伝い、連れ出した男の素性を知り殺害する。後に逮捕され、獄中で病死。そして、ロリータも出産時に命を落とす。作品はハンバートが獄中書き残した「手記」という形式をとっている。


 時代設定は1940年代。舞台はアメリカ。第1章では、ハンバートの倒錯っぷりの凄さとあんまりにも露骨に表現された反道徳性に、う~ん、面喰いました。エロい表現も多々あるけれど、それは大して問題じゃない。主人公の極度の屈折度・ヒロインへの粘着力ありすぎる執着度・背徳とか禁断とか犯罪とかそんな単語なんか知らんぞ~、てな勢いの強烈な個性に自分的にはR18! ロリータと同年代の娘さんをお持ちの方がコレ読んだらきっと眉顰めるだろ~な~と、余計なコトまで脳裏をよぎる。
 が、読了してそんな心配は一掃されました。かなりクセのある作品だけど隠れた名作だな、と。

 自分も読むまでは思っていたキワモノ的な作品では全くなく、あらゆる読み方も可能な万華鏡のごとき作品であるとしみじみ思いました。あとがきにこの作品の様々な読み方が挙げられているけれど、その中でも自分は特に「ロード・ノヴェル」と「探偵(犯罪)小説」として興味深く読めましたね。
 道ならぬ関係のハンバートとロリータの2年にわたる逃避行。モーテルからモーテルへと渡り歩く2人の絶望的な将来がなんとも悲しい。そして縦横無尽に張り巡らされた終盤に向けてのハンバートの殺人をほのめかす伏線。自分からロリータを奪い去った人物を推理し、とうとう捜し出して目的を遂げる過程が何ともハラハラさせられる。

 この作品一読だけで理解するのは到底ムリです。あとがきと注釈が無ければ内容理解するの不可能(あくまで自分はです)! それほど他著名作品からの引用やメタファーや作者自身のアナグラムを多用していて、知識の無い自分は自力で読み解くのが難しかった。けれど、その意味を知れば知るほどこの作品の奥深さが理解でき、静かな感動を得られること必至!

 ちなみにハンバートは40代イケメン中年設定。ロリータことドロレスは12~15歳。典型的な小悪魔で、しかも汚ギャル設定(だってあんまフロ入んなくて、顔も洗わないらしい)。こーゆー組み合わせって今の日本にもいるよねェ。そしてロリータはフリフリのレースとかドレスとかは一切身につけません。着用するのはジーパンとか短パンとかとにかくカジュアル志向。ゴスロリファッションなんてもってのほか。
 ナボコフさん、自分の生んだ作品がまさか極東の地日本でこ~んなに曲解されたサブカルになっているとは夢にも思ってないよね~。



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Theme : 最近読んだ本 * Genre : 本・雑誌 * Category : ナボコフ
* Comment : (2) * Trackback : (0) |

へぇー * by キヨハラ
この記事で名作の内容を知れてよかったです。
アメリカのお話だったとは。だって、ナボコフって姓も名前もロシア語圏ですよね。あらすじ的にもヨーロッパ文化的ですもんね。

Re: へぇー * by 惺
> キヨハラ様いらしゃいませ☆

そうそう。自分もビックリ。百聞は一見に如かずでした。ナボコフさんは亡命者らしいです。
この作品自体は好きなんだけど、如何せん、このハンバートというヤツ。実在してたら一発殴ってやりたい! 少女の敵!

ハナシ変わりますが、キヨハラさんのレビューで拝見した「隠蔽捜査」がとっても面白そうだったので、今度挑戦してみようかと。今日図書館に予約入れました。楽しみです!

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