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個別記事の管理2012-05-22 (Tue)

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天地明察(下) (角川文庫)天地明察(下) (角川文庫)
(2012/05/18)
冲方 丁

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 上巻に続いて下巻も一気読み。以下文庫裏表紙より内容。

「この国の老いた暦を斬ってくれぬか」
会津藩藩主にして将軍家綱の後見人、保科正之から春海に告げられた重き言葉。武家と公家、士と農、そして天と地を強靭な絆で結ぶこの改暦事業は、文治国家として日本が変革を遂げる象徴でもあった。
改暦の「総大将」に任じられた春海だが、ここから想像を絶する苦闘の道が始まることになる──。
碁打ちにして歴法家・渋川春海の20年に亘る奮闘・挫折・喜び、そして恋!!


 いよいよ佳境に入ってきた感のある下巻。
 ようやく改暦事業に着手する春海の奮闘がメインストーリー。いちおうこの話は春海が主役なのだけれど、自分的には彼のワキを固める様々なキャラクターすべてが主役と言っても良いくらいだと。
 謎めいた老中酒井忠清、観測の達人・建部昌明と伊藤重孝、実質的な師である山崎闇斎、物静かな良き理解者・安藤有益、名君・保科正之、そして算術の天才・関孝和──等々、個性的で魅力的なこれらの人物達が春海を助け鼓舞し苦難を共有する。すべては改暦という目的のために。

 紆余曲折、幾度となく挫折の憂き目に遭いながらも、これら素晴らしい人物たちに影響され刺激を受けながら春海は這い上がる。表向きはお上からの依頼であったけれども、実は自分に確固たる願いを託してくれた周囲の人々の大切な「想い」のために春海は半ば執念とも言えるこだわりで見事改暦を実現させてゆく、という作者の解釈・視点が素晴らしいなと。

 ほぼ全編にわたって数学的論述が。 理数系まったくダメな自分でもなぜか読めてしまうのが作者の巧みな筆力の賜物。前半部分の春海と関との算術合戦などはテンポ良くまるでゲームのよう。そのふたりの運命的な出逢いから、互いに良きライバルと認め合い改暦に向けての共同作業にいたるエピソードがとても感動的。さらに堅苦しい算術シーンばかりではなく、生涯の伴侶となるえんとの絡みも微笑ましい。

 唯一惜しいなと思ったのが、後半が急ぎ足だったこと。特に改暦事業に着手してからの展開が少し表面的すぎた気が。春海が独自に編み出した大和歴についてもっと突っ込んだ解説なり、誕生の苦労話などを盛り込んでほしかった。
 自分的にはSF畑の作家が書いた時代小説だなあという印象。もちろん良い意味で。程よい人情と知的ゲームと主人公の精神的成長が爽やかで、従来の時代小説とは明らかに一線を画していて新鮮。時代物であっても人を斬るのではなく、古い慣習を斬るという作者のメッセージもよくわかる。
 次は水戸光圀をテーマにした作品なのだとか。期待値大かな、自分的に。


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 冲方丁
* Comment : (2) * Trackback : (0) |

* by Medeski
>後半が急ぎ足だったこと。

確かに、ここは如実に出てましたよね。神道なんかに頁割いたからだ!関K和の描き方は面白かったですね。実際、ああいう天才だったのかもしれませんけど、演出の仕方がお洒落でした。

Re: Medeski 様☆ * by 惺
こんばんはー!
やはりそう思いました?
上巻は面白く読めたんですけど、下巻の後半がね…ちょっとね…。
関と春海の関係はナイス! この2人がどうなるのかかなり気になったし。
しかし、ラノベ時代とまったく作風と文体が変わって(変えて?)ちょっとビックリでした。

コメント







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