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いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)
(2008/04/25)
森 絵都

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 児童文学ではない森絵都作品。自分的にはどちらかというと大人向け作品はイマイチなのだけれど、この作品は面白くて一気に読了。以下BOOKデータベースより内容。

病的なまでに潔癖で、傍迷惑なほど厳格だった父。四十九日の法要が近づいたこ、私は父の生前の秘密を知ってしまう。
大人たちの世界を瑞々しい筆致で綴ったハートウォーミング・ストーリー。


 20歳を越えた3兄妹がメインキャラクター。ヒロインはその中でも長女の野々になるのかと。
 性格的にはどちらかというとだらしない系。仕事はフリーターで男づきあいも転々として、性格もおおざっぱ。その兄も似たような性格で、唯一まともなのが妹の花。兄姉を反面教師として育ったのか、生真面目な堅物。
 そんなユニークな個性の3兄妹が、急逝した実の父親の一周忌に向けて話し合いの場を持つことになる。そこから露わになる父の真実の姿。
 不倫が発覚し、家族の誰もが知らない過去が明らかになるにつれ、子供達は父親とは一体どんな人間だったのか? と疑問を抱くようになる。子供達に対しては異様なまでに厳しく偏執的であった父の知られざる過去を知るために、故郷である佐渡へと旅立ってゆく──。

 というのがメインストーリーなのだけれど、実のところ3兄妹の自分探しの旅でもあるのだなと。
 兄妹それぞれが心に何らかの悩み葛藤トラウマを抱え、知らぬふりをしてそれまで過ごしてきた。けれど、父親の死という現実に直面して、今まで知っているようでまったく知らない、切っても切れない肉親の真の姿を知ることによって、改めて親を一人の人間として認識しなおし、さらに「自分」という存在価値・意義を再確認することとなる。
 所詮「親」という存在も自分と同じ一個の愚かな人間なのだなあと理解することで、またひとつ成長することができる。そんな個性豊かな3兄妹たちの成長物語として楽しく読めた。

 さらに野々とその彼達郎との微妙な関係の行く末にも気をもんだりして。「結婚」という人生のひとつの重大なテーマを前に、思い悩み揺れ動く野々の心情描写も巧みで読ませてくれる。
 秀逸なのが、父親の故郷である佐渡のシーン。
 いろいろと現実生活に疲れた兄妹がここの素朴な環境と人々によって癒されてゆくのだけれど、慣れない土地に戸惑いながらも興味を抱き心を開いてゆく過程が丁寧に描かれていて面白い。特にヒネたいとこの愛の存在はピカイチ。

 父親の死と不倫によって一度は壊れかけた家族が再度互いの認識を新たにし、再生する。
 ストーリーの流れとしては至って単純なのだけれど、それに至る過程とキャラのユニークさ等々が巧い具合にミックスされた清々しい1作でした。


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