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人間の記録 第194巻 川島芳子: 動乱の蔭に人間の記録 第194巻 川島芳子: 動乱の蔭に
(2012/03/14)
川島 芳子

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 以前から興味があった人物で。ひさしぶりに関連書籍を読了。過去に出版されていたのになかなか入手できなかったものが、今回日本図書センターで復刻?されたというのでさっそく借りてみました。以下BOOKデータベースより内容。

1907~1948。中国・北京生まれ。清朝・粛親王の第14王女として生まれる。6歳で満州と蒙古の独立構想をもった川島浪速の養女となり、8歳で日本に渡る。関東軍に手を貸し、諜報活動などを行う。清朝復辟の緒である満州国が日本の傀儡であると悟ると日本の大陸政策を批判。終戦後、中国の国賊として北京で逮捕され、銃殺刑となる。

 本人による半生記。なので完全に事実を描いているとは言い難い旨が冒頭で伊賀上茂氏(どういう人物なのかちょっと不明)によって書かれています。かなり美化したり都合よく書いている可能性も無きにしも非ずということなのかな。
 川島芳子といえば知る人ぞ知る日中戦争時にスパイとして暗躍したとされる男装の麗人。しかしその実態はそんなにたいした活躍をしたわけでもない、というのが今日の認識となっているようで。
 ミステリアスな人物像が先走りしているけれど、1937・8年あたりまでの足跡を自身でたどったある意味貴重な資料的書籍。

 率直な感想はというと──うーん、前半部分はもう芳子が生まれる以前の清朝の歴史とラストエンペラー溥儀に関する記述が大半を占めていて見どころは特にないかな。清朝の貴族であった実の父と日本の大陸浪人であった養父との取り決めで来日した幼少時から男装に至った経過などはさらっと流されているし。少女時代のほのかな初恋エピソードなどは今まで読んだ評論と少し違っていてあれ?っと思ったり。などなど、やはり本人によって書かれたものは客観性と真実味に欠けるかなといった印象。

 半生記といいながらもまるで小説を読んでいるような錯覚に。特筆すべきところはあまりないのだけれど、自分的に白眉だったのがラストの数ページ。当時の日本と中国の関係について彼女自身が思っていることを赤裸々に書き記した、今後の理想的な日中関係について述べた記述が大変興味深かった。
 この書籍は彼女が国民党に捕えられ裁判にかかった時に、彼女の犯罪の証拠として提出されたものの一部らしいのだけれど、読んでいてなるほどなと納得。
 かなり日本を擁護・弁護した記述が多く、日中の関係を対等という立場ではなく、日本に指導してもらうというスタンスで捉えているところが彼女の見解であり、そこが思想・認識の甘さでもあるのかなと。仮に日本を大批判していれば中国側から裏切り者の烙印を押されることもなかったろうにと思うとちょっと複雑な気持ちに。
 日本に対して(特に当時の軍部)相当の不満を持ちながらもそれを大っぴらにすることもできず、かといって日本の傀儡国である満洲国にいる身で今更中国側につくこともできない。そんな複雑な立場が思い知らされると同時に、そのような状況下で必死に考えた彼女なりの思想であったのなと暫し感慨に耽ってしまいました。

 かなり読みやすく改訂されているのだけれど、表現などはやはりちょっと時代を感じさせるものがあるかと。
 川島芳子という人物についての第一級の資料とは言い難いけれど、彼女の人間的な考えを垣間見ることのできる、ある意味貴重な書籍なのかなとしみじみ思いましたね。興味ある人は読んでみてもいいのかも。


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