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個別記事の管理2012-07-25 (Wed)

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 ダ・ヴィンチで紹介されて非常に気になっていた本。ブ厚さにてこずりましたが、ようやく読了。以下BOOKデータベースより内容。

ふたつの都市国家“ベジェル”と“ウル・コーマ”は、欧州において地理的にほぼ同じ位置を占めるモザイク状に組み合わさった特殊な領土を有していた。
ベジェル警察のティアドール・ボルル警部補は、二国間で起こった不可解な殺人事件を追ううちに、封印された歴史に足を踏み入れていく…。
ディック‐カフカ的異世界を構築し、ヒューゴー賞、世界幻想文学大賞をはじめ、SF/ファンタジイ主要各賞を独占した驚愕の小説。

 今まで読んだことのないテイストというか、ジャンルというか。SF作品に特化した早川文庫でありながら内容はというと本格的ミステリーといった印象だった。
 「都市」をテーマにした作品というのは好きだし、ざっと事前にあらすじ読んだ限りでは2つの都市にまつわるストーリーというので、これはもしかして劇的な革命譚? と思って読んだのだけれど……まったく違ってました。いい意味で裏切られ、こんなストーリーもあるんだ!!! という新鮮な驚きでしたね。

 隣り合わせの都市国家「ベジェル」と「ウル・コーマ」。過去に紛争はあったらしいけれど、現在は特に対立しているわけでも閉鎖的国家でもない、平和なごく普通の都市。
 あえて特異な点を挙げるとするならば、両都市は互いの都市を「ないもの」として認識していること。少しでも互いの国を侵犯すると、即座に「ブリーチ」と呼ばれる組織が制裁を加え、連行されてしまう。
 そんな風変わりな都市のひとつ、「ベジェル」で女子大生の殺人事件が発生。過激犯罪課のボルル警部補が事件解決に向けて捜査に乗り出す──という、冒頭はまさに本格ミステリーか警察小説のノリ。
 名もない死体となった女子大生が調べていたのは、「ベジェル」と「ウル・コーマ」二つの都市の他にもうひとつ存在していると伝えられている「オルツィニー」という謎の都市。その秘密と謎を女子大生が解明したと思しき時に何者かによって殺されてしまったところまで突き止めたボルル。
 事件は隣の都市「ウル・コーマ」まで巻き込み、ボルルは接触のない隣都市に特例措置で捜査に向かうことになる。

 完全アウェイの土地でコンビを組むこととなった上級刑事のタッドと捜査を展開していくうちに結ばれる友情。 
 女子大生の死の謎と意外な密輸事件に絡んだ大物の正体と、全く予想外の真犯人。完全にミステリーの様相でありながら、「ベジェル」と「ウル・コーマ」の2つの都市と、さらに審判者となる「ブリーチ」の設定は文句なく完全にSF。そしてその都市に絡んでくる謎に満ちた伝説の第3の都市「オルツィニー」に至っては少しファンタジー要素が入ってくるのかな。
 複雑に絡むストーリー構成なのだけれど、一人称というわかりやすい語り口で比較的平易に読むことができて助かった。

「ベジェル」「ウル・コーマ」、そしてその狭間に存在する「ブリーチ」と、3つの場所を遍歴したボルル警部補の存在感は圧巻。自分的には両都市民が決起して、都市統一成るか? というラストを予想していたのだけれど、これまた予想の遥か斜め上をいくラストで驚かされた。
 自分的に斬新な展開とラスト。まさかこういうオチになるとは思わず。従来の都市をテーマにした作品(ディストピアものとか)とは完全に一線を画すストーリーだな、というのが読了後の印象。こんなストーリーもあるのか! と非常に感慨深い作品でした。なぜか日本の作家は絶対書かない(書けない)テーマ&ストーリーだなと漠然と思ってしまったのでした。


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Theme : SF小説 * Genre : 本・雑誌 * Category : 都市と都市
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