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個別記事の管理2012-07-28 (Sat)

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文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)
(2012/02/02)
ジャレド・ダイアモンド

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 タイトルが良いよね。しかし手に取ってみて一体何について書かれた話なの? とちょっと疑問に思ったりして。以下BOOKデータベースより内容。

なぜ人類は五つの大陸で異なる発展をとげたのか。分子生物学から言語学に至るまでの最新の知見を編み上げて人類史の壮大な謎に挑む。ピュリッツァー賞受賞作。

 上巻読みつつ、まさか人類史について書かれた作品だとは夢にも思わず。その内容といいスケールといい壮大で圧巻。世界史の教科書でしか知らなかった人類史の知識を進化生物学を修めた著者により、歴史科学的に検証してゆく本作は自分にとって目からウロコの内容で驚きの連続。

 なによりこの著作執筆のきっかけというのが、著者がニューギニア滞在時に知り合ったひとりの政治家に問われた疑問。
「あなたがた白人は、たくさんのものを発達させてニューギニアに持ち込んだが、私たちニューギニア人には自分たちのものといえるものがほとんどない。それはなぜだろうか?」
 この疑問をきっかけとしてニューギニア人と欧米人との生活格差、ひいては人種、地域の格差などが歴史的になぜ生じたのかを解き明かしてゆく──という冒頭の展開がなるほどわかりやすいし、内容にすんなりと入っていける。
 端的に言うと、
「ヨーロッパ人(ユーラシア大陸)がなぜ他人種(他大陸)より抜きんでてめざましい進化(侵略)を遂げることができたのか」
 という内容に尽きるのだけどね。かなり詳細な資料と見解が述べられていて説得力は充分にある。←あたりまえか。

 ヨーロッパ優位の具体的な歴史的事実が、インカ帝国を侵略したスペインのエピソード。
 規模にも数にも圧倒的有利な立場であったインカ帝国が、弱小スペインの少数軍になぜ負けてしまい、やすやすと侵略を許してしまったのか。
 著者はそれを知識と技術と経験の差だと解き、さらにスペイン(ヨーロッパ)が持ち込んだ銃器・鉄器、さらに軍事技術、そしてユーラシアの風土病・伝染病による免疫であるという。さらにヨーロッパが世界各地を征服できたのもこれら「銃・病原菌・鉄」のおかげ(?)であると結論づけている。まさに本書のタイトルがそれを象徴しているのねと納得。

 原初、同じ進化を遂げてきた人類が、いつからユーラシア大陸(ヨーロッパ人)が突出して優位な進化を遂げたのか? 他大陸(他民族)とのその違いは一体何なのか? 食料生産・家畜・病原菌などのあらゆる論述と観点から述べる著者の見解はなるほど鋭い。
 途中、あまりに専門的な論述に自分はちょっと流し読みしてしまったけれど、人類(文明)征服の歴史の象徴として「銃・病原菌・鉄」を挙げる作者の着眼点には瞠目。もっと小説的な内容なのかと思っていたら、ガチ文化人類的・歴史的な学術書のような内容で正直慌てた(笑)
 下巻も予約済み。一体どんな内容になるのか。他評では上巻に比べるとイマイチっぽいらしいが、まだまだ人類の謎は残ってるしね。せっかくだから挑戦してみます!


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