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個別記事の管理2012-08-02 (Thu)

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雪花草子 (新潮文庫)雪花草子 (新潮文庫)
(2012/07/28)
長野 まゆみ

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 ひさしぶりの長野まゆみ。これはもうはっきり言ってジャケ買いだったのですが、自分的に予想外の面白さでした。以下BOOKデータベースより内容。

都の北東、深山に棲まう白薇童子は、父・地雷鬼の強くあれという望み虚しく朱唇艶やかな美貌の夜叉。これを母の仇と討伐に向かった中納言の嫡男・琉璃若。宮処で対峙したものの、半陰陽の童子にいつしか心奪われ…。
不思議な縁を描く「白薇童子」他、夜叉に堕ちゆく美しき舞手の苦悩、将軍家に生を受けた双子の運命の悲哀など、心に巣食う残虐性を流麗な文で綴った官能溢れる草子3編。


白薇童子
 美少年・瑠璃若の身体を張った冒険譚。行方知れずの母親が夜叉の許にいると知った彼が、ずるがしこい女狐等のもののけに遭遇しながらも、万難を排して夜叉の許にたどり着く。瑠璃若が知らない、妖しい美しさの白薇童子こと夜叉との間にまつわる自身の出生の秘密。一種の怪異譚ともとれるけれど、あくまで淫靡で幻想的。瑠璃若と白薇童子との禁断の関係が流麗な筆致で描かれる。
鬼茨
 武家の息子・朱央と申楽の舞い手・小凜。仲良いふたりの少年にふりかかる無残で哀しい運命。そのカギを握るのが将軍家の息子・蜜法師。
 彼の愛猫を誤って殺してしまったことから、執拗に苛まれる小凜(ぶっちゃけ蜜法師はSなんだよー)。かけがえのない友人を助けたくともできない、もどかしさに身もだえる朱央。
 かなりハードな蜜法師の小凜に対する嗜虐描写は圧巻。蜜法師への怨念で夜叉になり果てた小凜を、身を呈して護り救う朱央の健気さに胸熱。
蛍火夜話
 「とりかえばや物語」を連想。双子の少年の取替譚というべきか。
 将軍家の嫡男として育った蝉丸と、生まれて間もなく河に流され捨てられたが、とある身分の高い人物に拾われ少女として生き延びた蛍姫。
 取替譚なのでラストはだいたいおきまりのケースなのだけれど、腹に一物もった蛍姫の強かさ、逆に儚げな蝉丸のキャラ設定が好対照。
 傍観者であり、双子にもっとも近い人物である侍女・刈安が一番不気味なキャラクターなのかも。

 近親相姦・男色・異装譚・サディズム等々、ありとあらゆるハードなテイストを盛り込んでいながらも、お伽草子という体裁のせいか、陰惨さは華麗な描写の影に隠れてますね。長野まゆみというとSFテイストの作品が多いような気がするのだけれど、こういった真逆の雰囲気の作品もものすごく良いと思う。
 キャラクター達が身にまとっている衣装ひとつとっても描写がとても美しくてため息モノ。色彩や情景が即座に思い浮かべられるというのも、作者の力量の凄さなのかも。

 しかし、読者をかなり選ぶ作品だなと。苦手な人は絶対苦なのかも。けれど苦手だからといって読まずにいるのは非常にもったいない作品だと思うな。
 「夜叉」や「死」等、異形な世界と日常が混ざり交錯する幻想世界。残酷で陰惨で淫靡でありながらそこに描き出される少年達は皆究極の美しさ。作者の趣味・嗜好なのだと言ってしまえばそうなのかも知れないけれど、その独自の世界を巧みな物語構成と美麗な描写で創り上げる手腕には脱帽。
 コアなファンがいらっしゃるのも納得だなと。非常に刺激的で濃密でディープな作品でした。自分は結構好きだな。


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 長野まゆみ
* Comment : (2) * Trackback : (0) |

こんばんは * by ゆき
この本、発売日に買いましたよ~。そのまま積んでますが……。
長野まゆみさんの本は結構持ってるのですが、ほぼ積本(;^ω^)

Re: ゆき様☆ * by 惺
こんばんは!
長野さんは根強いファンがいらっしゃいますよね。
自分は思わずジャケ買いでした。
ストーリーはもうもう濃くて耽美で官能的(!!)
ぜひぜひ☆

コメント







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