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個別記事の管理2012-09-10 (Mon)
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ルパン、最後の恋 〔ハヤカワ・ミステリ1863〕 (ハヤカワ・ミステリ 1863)ルパン、最後の恋 〔ハヤカワ・ミステリ1863〕 (ハヤカワ・ミステリ 1863)
(2012/09/07)
モーリス・ルブラン

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 待ちに待ってた最新作でありながらシリーズ最終作。貪るように読んでしまいました。以下BOOKデータベースより内容。

1922年、父親のレルヌ大公が突然自殺し、一人娘のコラは悲しみに沈んでいた。そんなコラを助けるのは、大公から後見を託された4人の男たち。大公は遺書の中で、じつはこの4人の中に正体を隠したアルセーヌ・ルパンがいる。ルパンは信頼に足る人物なので、それが誰かを見つけ出して頼りにするようにと記していた。
やがて思いがけない事実が明らかになる。大公はコラの本当の父親ではなく、彼女はじつはマリ・アントワネットの血を引くコラの母親が、イギリスのハリントン卿との間にもうけた子で、次期英国王の有力候補とされるオックスフォード公の許嫁だったのだ。高貴の血をひくコラは、にわかに国際的陰謀に巻き込まれ、そんなコラを救うべく、ルパンは動きだすが……永遠のヒーロー、ルパンと姿なき敵との死闘が幕を開ける!


 面白かったです。自分的にはこのラストで大満足。
 美女に冒険・お宝・変装・手強い敵……と基本コンセプトは変わらず。今回はタイトルからしていわずもがな、ルパンの「恋」に最大の焦点をあてたストーリー展開でした。
 最新作なのでネタバレさけるためにあまり詳しく書けないけれど、才気活発な美女コラをめぐる陰謀と策略。ルパンは案の定その正体を隠していて、自殺してしまったコラの父親の遺書の中に、「自分の身近にルパンが潜んでいる。見つけて頼りにするように」とのメッセージを受けるところからしてもう一気に引き込まれた!

 でも、案外早くルパンの正体はバレてしまうのだけどね。英国王室との縁組を余儀なくされそうになるコラ。彼女に絡む莫大な額の金貨、それを狙う殺し屋にルパンの手足となって活躍少年少女、そして最大のライヴァルである謎めいたイギリス人……等々、あちらこちらに散りばめられたトリックと冒険。
 さすがに全盛期とは違って冒険の質も少しばかりこじんまりしている感は否めないけれど、ルパンはもちろん、彼を取り巻くキャラクター達が適材適所の活躍で読んでいて飽きない。
 そしてラスト近く、黒幕というか大物の発覚となるのだけれど、これまた意外な人物で楽しませてくれた。自分的にはルパンシリーズにも登場するイギリスの「あの方」かと思ってしまったのだけど、完全に違ってました。

 ルパンといえば美女。どの作品にも彼と美女のラブロマンスが重要なテーマとなっていて、時に悲恋であったりめでたく成就したりとその恋の行方も冒険や謎解きと同じくらい楽しませてくれるのだけど、今回もコラとルパンの恋の行方に最後までハラハラ!
 ルパンは泥棒稼業の自分のことを誇らしく思うと同時に、対結婚となるとかなり恥じている部分があって。その微妙な心理が切なく共感したりもする。今回は英国の次期王妃候補というコラの心を射止めながら、一体ルパンは彼女の愛に応えようとするのかしないのか? 
 コラの「自分は英国王室などいらない。あなたとふたりだけの王国をつくりたい」(←確かこんなセリフ)という言葉に超感動!

 時代設定が1922年と第一次世界大戦後の複雑な頃。
 作者はルパンに哀れな子供たちの教師役もさせ、今まで盗んだ財宝でスラム街を復興させようとする志を持たせている。それは戦争で多大な被害を被った自国フランス、ひいては世界復興の願いとともに、その平和への願いもルパンに込めたラストなのではないかなあとしみじみ思ってしまった。
 物語ラスト、謎のイギリス人に懐柔されかけたルパンはきっぱりとこの申し出を断っている。モーリス・ルブランの祖国フランスへの愛国心をそのままルパンに体現させているのではないかと、自分的にかなり深読みしてしまった。
 作者は本当に自分が生み出したこの作品、特にルパンに愛着を感じているだろうことがひしひしと感じられる。なにより温かく愛情溢れる締めくくりにしてくれて、一読者としては本当に感謝。記念すべき第一作「アルセーヌ・ルパンの逮捕」も同時収録されているというオツな計らいも心憎いほど。解説によるとまだまだ推敲途中であったとのこと。ううむ、非常に惜しまれる…完成度は低いのかもしれないけれど、自分的にファンでいて良かったなあと思わせる完結編でした。


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