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個別記事の管理2012-10-10 (Wed)
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孤島の鬼 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)孤島の鬼 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)
(1987/06)
江戸川 乱歩

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 ツイ友さんのご紹介で知った作品。あの江戸川乱歩の長編小説。いやー、短篇は読んだことありましたが、長編は初挑戦でした!以下BOOKデータベースより内容。

密室状態での恋人の死に始まり、その調査を依頼した素人探偵まで、衆人環視のもとで殺された蓑浦は、彼に不思議な友情を捧げる親友諸戸とともに、事件の真相を追って南紀の孤島へ向かうことになった。だが、そこで2人を待っていたのは、言語に絶する地獄図の世界であった…!
 
 いやいやいや、大変面白うございました! さすが乱歩! と絶賛してしまうなー。
 もちろんミステリーです。時代的に推理小説というの? 前半は確実にミステリーの様相を呈していて。
 2つの殺人事件が起きるのだけれど、1つ目は完全密室、2つ目は衆人観衆の下で行われる殺人事件。この真逆の殺人事件をテーマとしているところがさすがの巧さ!

 巻き込まれ型の主人公蓑浦は20代後半のおそらくイケメン。その彼の恋人である初代が何者かによって殺されたことから猟奇的な殺人事件に巻き込まれてしまう。復讐を誓う蓑浦に協力するのは2人の男子。
 ひとりは深山木。彼は天才的な探偵的頭脳を駆使してすぐに事件の真相にたどり着いてしまうのだけれど、犯人を蓑浦に告げることなく殺されてしまう。途方に暮れる蓑浦。その彼の前に救世主のように現れたのが、医学をたしなむ頼もしい諸戸。彼も初代の死に不信感を抱き独自に事件を調査しており、蓑浦とタッグを組んでこの難解で恐るべき事件の解決に挑んでゆく──。

 というカンジでかなり面白くて読み始めたら留まるところを知らず。
 で、この作品の何と言っても特徴的なのが、メインキャラの一人である諸戸がゲイだということ。彼は蓑浦に激しくも切ない愛情を抱いていて、彼のためにこの殺人事件を解明しようとする。ま、最初の動機はそうだったんだけれど、次第に諸戸の生い立ちも絡んだとてつもない怒涛の展開へと発展してゆく……という、前半は明快なミステリーだったのに、舞台をとある孤島に移した後半は一気に猟奇的な冒険譚へと変貌。
 一粒で二度おいしいこのストーリー展開はさすが乱歩といった印象。

 ドロドロとした人間関係に、初代の意外な出生の秘密と謎めいた孤島の恐るべき秘密のダブルパンチ!もう秘密秘密のオンパレードでドキドキワクワクさせてくれます!
 プラスお宝探しという冒険譚も盛り込んで、まるでルパンシリーズを読んでいるようだわとしみじみ。
 実際作中にも出てくるけれど、ポーの作品をかなり意識しているようで。さらに前半部分の殺人実行犯などはクイーンのYの悲劇を連想してしまったしね(多分時代的には違うのだけど)。さまざまなミステリー作品を彷彿とさせながらも乱歩独特の世界観に仕上げているのはさすがの巧さ。

 蓑浦と諸戸の同性愛をベースにし、正統派ミステリーと幻想的猟奇的冒険譚がコラボした作品。
 ラストは大団円となるのだけれど、その諸戸だけはとてつもなく哀愁というか寂寥感が漂って哀しすぎる。このゲイの諸戸の魅力が本作の成功の一端を担っているのではないかな。
 とある一部の方々の間では絶対今でも人気でそうな作品だなと。さすが乱歩。男性が描く同性愛の世界というのはなかなか珍しいと思うのだけれど、まったく嫌みなくストーリーに盛り込んだ手腕はさすがというか先見の明があるというか。ご自身はこの設定に渋っていたというエピソードもありますが。
 時代的に差別用語がふんだんに登場しますが、それもまた当時の哀しい認識というか偏見の名残でもあるのかなという印象持ちました。しかし、名作でありすぐれた作品であることに変わりはないなと思います。


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Theme : 推理小説・ミステリー * Genre : 本・雑誌 * Category : 江戸川乱歩
* Comment : (2) * Trackback : (0) |

面白いですよね!! * by はとこ
惺さま、こんにちは!

孤島の鬼、いいですよね~(*´д`*)
とある一部の読者層なので(笑)色々な意味で大変好きな作品です。

色々と時代を感じる表現がありますが、そこも含めての作品かなーと思いますね。

ラストの諸戸が切ないです…。

Re: はとこ様 * by 惺
はとこ様、こんばんはー!

>とある一部の読者層なので(笑)色々な意味で大変好きな作品です。

とある一部の読者層…なんて意味深な。わかっておりますよん!
これはもう意外というか乱歩様さすがというかやってくれたね乱歩様というか!
こんな名作が埋もれていたとは←いや、自分が知らなかっただけだ!
あの時代背景じゃないとある意味成り立たない作品ですよね。
諸戸がね…蓑浦受け止めてやれよ!
ってずっと叫んでました、心の中で 笑


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