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ロング・グッドバイ (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-11)ロング・グッドバイ (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-11)
(2010/09/09)
レイモンド・チャンドラー

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 村上春樹訳・初チャンドラー。図書館のリサイクル本だったので(掘り出し物だ!)おトクに入手(*´∀`*) しかし600ページ近くの長編で半分萎えてました。以下BOOKデータベースより内容。

私立探偵フィリップ・マーロウは、億万長者の娘シルヴィアの夫テリー・レノックスと知り合う。
あり余る富に囲まれていながら、男はどこか暗い蔭を宿していた。何度か会って杯を重ねるうち、互いに友情を覚えはじめた二人。しかし、やがてレノックスは妻殺しの容疑をかけられ自殺を遂げてしまう。が、その裏には哀しくも奥深い真相が隠されていた…大都会の孤独と死、愛と友情を謳いあげた永遠の名作が、村上春樹の翻訳により鮮やかに甦る。アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀長篇賞受賞作。


「長いお別れ」という邦題の方が親しまれているのかも。映画も有名で、コレ読んだら映画も観たくなってしまった。
 端的に言うと、面白かったです。さすが人気作。一応ミステリーにカテゴライズされると思うのだけど、従来のミステリーものとは雰囲気がまったく違って、まるで文芸作品のよう。もちろんあの有名な探偵フィリップ・マーロウが登場し、彼の一人称で話は展開するのだけれど、ミステリーの定石にのっとっていないというか。人間ドラマ的な印象が強かった。

 冒頭からの、マーロウと、もうひとりの主人公ともいうべきテリー・レノックスとの出逢いのシーンは良いなあ。そんなに劇的ではないのだけれど、お互い静かに少し反発しながらもその人間性に惹かれてゆく過程がゆっくりと描かれていて。そのテリーとの出逢いによって、マーロウはとんでもない事件に巻き込まれてしまうのだけれど、終始テリーとの友情を心に秘めてその無実を信じて己の信念を貫き通してラストまで進んでゆく。
 自分的にちょっと物足りなかったのが、マーロウとテリーの心理的歩み寄りが薄く感じられたこと。マーロウ語りで話は進んでいくので、彼の心情しかわからないけれど、マーロウが惹かれてしまうほど、テリーという人物の魅力を感じなかったというか。訳のせい? だけど、ラストのふたりはものすごく良かったのだけどね。

 ミステリーとして読んでも、犯人捜しはなかなか面白かった。いろいろと怪しげな人物は登場するけれど、マーロウが冷静に確実に犯人に迫ってゆくところが堅実というか。あ、でも彼、結構不器用な人間らしく、いろいろと失敗するんだよね。そこもまた人間味溢れて共感できるというか。決してスーパーヒーローではないところが良い。

 で、本作の白眉はなんといっても訳者・村上春樹による解説。
 特に本作とフィツジェラルドの「グレート・ギャツビー」との関連性の見解には目からウロコだった。
 マーロウをグレート・ギャツビーでの語り手ニックに例え、テリーは憂愁の主人公・ギャツビーに例えているところなんか、思わずなるほど!と思ったし。色濃くグレート・ギャツビーの影響を受けているとの指摘が面白かった。

 ミステリーとして読むよりも、マーロウとテリーの友情譚、もしくは人間ドラマとして読んだ。ブ厚くて泣いたけど、読みだしたら止まらない面白さ。マーロウの終始一貫した彼の鉄壁の「矜持」に拍手を送りたくなった。


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Theme : 推理小説・ミステリー * Genre : 本・雑誌 * Category : レイモンド・チャンドラー
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