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個別記事の管理2012-11-21 (Wed)
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ペガサスの挽歌 (シリーズ 日本語の醍醐味 4)ペガサスの挽歌 (シリーズ 日本語の醍醐味 4)
(2012/10)
皆川 博子

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 新刊が出ると聞いて即借りました。購入するにはうーん、お値段が…!超絶好みだったのでいずれ購入したいなあ。以下BOOKデータベースより内容。

燦爛たる幻想。自由への憧れ。性の冒険。狂気と孤独。貴重なデビュー前の児童小説を含む、待望の1970年代単行本未収録作品集。皆川文学誕生の秘密がここにある。

花のないお墓 / コンクリ虫 / こだま / ギターと若者 / 地獄のオルフェ / 天使 / ペガサスの挽歌 / 試罪の冠 / 黄泉の女 / 声 / 家族の死 / 朱妖

 児童書時代を含む初期短篇集ということで、もう期待して読みましたが、裏切らず。どの作品も面白かったのだけど、特に印象に残ったものをいくつか。

花のないお墓
 解説によると今作がインディーズ・デビュー作ということで。
 でも全然初々しくないというか(あ、良い意味で)、児童文学っぽくないというか。
 自分的に児童文学って平易であるけれど華やかなイメージがあって。けれど、今作はどちらかというと暗くかなりメッセージ色が強い。児童文学と言われればそうだけれど、違うと言われれば充分大人の鑑賞にも耐えうる作品だと。
地獄のオルフェ
 珍しく音楽シーンを舞台にした作品。
 かなり時代感じます。60~70年代のフォーク全盛の頃という感じ。とある新人グループを発掘したプロデューサーと、エキゾチックな兄妹にまつわるストーリー。近親相姦・家出・自殺等々、当時の流行りの風俗と独特の世界に圧倒された。これぞ真骨頂という感じ。後の皆川テイストを彷彿とさせる。
ペガサスの挽歌
 タイトルロールの今作はやはり皆川博子!というあの世界(どの世界よ)。
 とある裕福な独身男性の許に嫁いだひとりの女性。男性には十代の年頃の兄弟がおり、なんと女性はその兄弟と関係してしまうという。若い継母をめぐる兄弟間の葛藤。特に兄の怨念にも似た黒い感情にはゾクッとさせられる。ラスト泥沼の悲劇がなんともいえず。かといって読後感はそんなに悪くないのが不思議。少年達=兄弟をペガサスに例えたタイトルも秀逸。
試罪の冠
 これも独特の世界。70年代の作品ということで当時の風俗であったヒッピーを取り入れているところがやはり時代を感じるところ。
 そのヒッピーであるひとりの少年のエピソードを冒頭とラストに配して、メインストーリーはとある主婦同士の奇妙な関係が綴られる。夫の特異な呪縛に苦しむ妻の苦しみと謎めいたヒッピー少年との絡みがなんともやるせない。

 これは少しホラーテイスト。新婚の夫視点で語られる妻の異様さ。結婚生活に希望を見出せない夫の鬱屈した思いと、妻の微妙な変化。電話を通した「声」がポイント。ラストのオチが少し怖いかも。

 と、どの作品も粒ぞろいの面白さ。特に児童文学は貴重作品だと。児童向けとはいえ、あの皆川色は健在で。かなり個性的な作品ばかりで堪能できた。
 中には妻あるいは夫の浮気というありがちなテーマの作品もあるのだけど、そこは皆川博子。ホラーまたは幻想的なアレンジを施してあるところがさすが。バラエティに富んだ一冊。読んで損はなかったです。


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