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個別記事の管理2012-11-25 (Sun)
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光媒の花 (集英社文庫)光媒の花 (集英社文庫)
(2012/10/19)
道尾 秀介

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 久しぶりの道尾秀介。初期作品しか読んだことがなかったのと、秀作との噂高いので挑戦してみました。以下BOOKデータベースより内容。

印章店を細々と営み、認知症の母と二人、静かな生活を送る中年男性。ようやく介護にも慣れたある日、幼い子供のように無邪気に絵を描いて遊んでいた母が、「決して知るはずのないもの」を描いていることに気付く……。三十年前、父が自殺したあの日、母は何を見たのだろうか?(隠れ鬼)/共働きの両親が帰ってくるまでの間、内緒で河原に出かけ、虫捕りをするのが楽しみの小学生の兄妹は、ある恐怖からホームレス殺害に手を染めてしまう。(虫送り)/20年前、淡い思いを通い合わせた同級生の少女は、悲しい嘘をつき続けていた。彼女を覆う非情な現実、救えなかった無力な自分に絶望し、「世界を閉じ込めて」生きるホームレスの男。(冬の蝶)など、6章からなる群像劇。大切な何かを必死に守るためにつく悲しい嘘、絶望の果てに見える光を優しく描き出す、感動作。

第一章 隠れ鬼 / 第二章 虫送り / 第三章 冬の蝶 / 第四章 春の蝶 / 第五章 風媒花 / 第六章 遠い光

 連作短篇集。実は道尾氏の短篇って初めてかも。前に読んだのが「向日葵の咲かない夏」だったのでギャップがありすぎて(個人的に良い意味で)。ジャンルとしてミステリー&ホラーしか読んだことがなかったので、こんなにしみじみとした感動作自体も初めてのような気が。印象に残った作品をいくつか。

第一章 隠れ鬼
 なんか、ツルゲーネフの「初恋」を連想してしまった。ジナイーダとその彼女に恋する少年というシチュがね。とっても。
 認知症の母親という設定がとてもリアリティあって良かったし、少年の苦い初恋エピソードなのかと思いきや、ラストのオチにミステリーが絡んでくるところがさすがだなと。中年男性の悲哀が感じられて複雑な思いも。

第三章 冬の蝶
 これもなかなか悲惨な話で。とあるホームレスの男の回想形式で話が展開。
 そのホームレスの少年だった頃の淡く残酷な初恋譚。よもや少年が犯罪に手を染めるのかと思いきや、実は…というまさかのオチが巧いなと。

第五章 風媒花
 とある姉弟のストーリー。それまでの流れでこれもかなり哀しげな話なのかなと思っていたら、ラストがこれまたやられたなといった感じ。
 母親と確執がある弟。そのふたりを案じる姉。その彼女が突如として入院することに。思わしくない症状。よもや命の危険が…といった時に弟がとった行動は? 一枚上手の姉が見事。正直騙されました。明るいラストが良かった。

 などなど、決して大仕掛けではないけれど、どの話もじんわり心に沁みてくるような印象的なものばかり。まさかのオチにまんまと引っ掛かったりして、とても面白く読了できた。
 解説を読んで、この話は円環に繋げているとの指摘があったのだけど、まさにその通り。それぞれの主人公が次作に登場したりとなかなか凝った構成で、自分的にご町内感動作と名付けたくなった。
 この作品読んで、道尾作品の印象がかなり変わったかも。ちょっと他の作品も読んでみたくなりましたね。文句なく面白かったです。


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